こんにちは☀️ AI美容室のNaoです♪
突然ですが、みなさん白髪は生えてますか?
ある統計学の調査によると、白髪が急増する年齢は
男性は30~34歳
女性は35~39歳
となっているようです。
当店でも最もオーダーの多いメニューは「白髪染め」です。
白髪があるかないか、どう対処しているかでその人の見た目年齢はぐっと変わりますよね。
さて、この白髪についてこんなお話を聞いたことはありませんか?
フランス国王ルイ16世の王妃マリー・アントワネットは、フランス革命の最中、極刑を宣告されたストレスで一夜にして頭髪が白髪になった。
このお話の問題をまとめると、
「人は強いストレスにさらされると一晩で白髪になることはあるのか」
となります。
ストレスと白髪の関係。
実は我々美容師にとっても非常に関心の高いテーマでもあります。
数年前、このテーマについてハーバード大学の研究者が論文を発表しました。
今日は新たな研究結果をもとに、この問題についてお話ししたいと思います。
ぜひ最後までご覧ください。
▼一夜にして白髪になる?
結論から言うと、今生えている髪が一夜にして白髪になる、ということはありえません。
髪の毛は、毛根にある「毛母細胞」が細胞分裂することで成長します。
その際、髪の色の素である「メラニン色素」が作られることで、髪の色は決まるのです。
白髪が生えるということは、このメラニン色素を作るメラノサイト(色素細胞)が何らかの理由で働かなくなることが原因です。
白髪のメカニズムに関しては以前お話ししていますので、こちらもどうぞ。↓↓↓
つまり、白髪になるかどうかは、毛根で髪が作られる時点で決まっている、ということです。
どんなに激しい体調の変化があろうが、すでに生えた髪の毛に影響を与えることはないのです。
▼ストレスと白髪の関係
では、冒頭にお話したマリーアントワネットの逸話は完全にウソなのでしょうか。
実は完全にウソ、とも言い切れない部分があるのです。
前述した通り、すでに生えている髪への変化ありません。
つまり、「一夜にして白髪になる」、これはウソです。
しかしこれから生える髪の毛が白髪になることはあり得ます。
▼新しい研究結果
「ストレスを受けると白髪が増える」ということは知っている人も多いでしょう。
ですが、その具体的なメカニズムの細かいところまでは割と最近まで解明されていませんでした。
このテーマについて、数年前にハーバード大学の研究者が論文を発表しました。
この研究結果は科学誌『Nature』に掲載されています。
論文によると
急性ストレスによって交感神経系が過剰に活性化すると、神経伝達物質として働くノルアドレナリン(ノルエピネフリン)が大量に放出されることが分かった。
ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)は、毛包の色素再生幹細胞を過度に活性化させ急速に枯渇させるため、白髪になるのを促進する。
「この研究を始めたとき、ストレスは体に悪いだろうと思っていましたが、ストレスの有害な影響は想像を超えていました」と研究者は言う。
「わずか数日後には、色素再生幹細胞がすべて失われました。いったん失われると、色素は再生できません。ダメージは永久的です。」
とのこと。
よくわかりませんね。
私も論文を読みましたが、よくわかりませんでした、、、しかも原文は英語で書かれてるし、、、
さて、この論文を何とか解読してまとめると、こうなります。
過度なストレスを受けると、ノルアドレナリンという物質が大量に放出されます。
細胞は損傷を受けると再生しますが、再生できる回数には限度があります。
このノルアドレナリンは、色素を再生させる細胞を過度に活性化させてしまうので、細胞がすぐに再生の限界を迎えて白髪になるのを促進する。
しかもそれがたった数日で起きてしまう。
ということです。
▼以上を踏まえて
フランス革命の最中、マリーアントワネットは投獄されます。
極刑になることを理解したことで、彼女には強いストレスがかかります。
すると体内でノルアドレナリンが大量に放出され、髪の「色素再生幹細胞」が活性化。
すぐに再生の限界を迎えて白髪が生えてくる。
髪は一ヶ月で約1cm伸びます。
彼女が投獄されていた期間はわかりませんが、一か月かけて髪の根本が急に白髪になったら、「うわ!ストレスで白髪になった!」と思われるのも納得です。
▼まとめ
いかがでしたか?
髪の毛の分野に限らず、化学は常に進歩しています。
今までの常識もどんどんアップデートされていくでしょう。
進化論を唱えたダーウィンは言いました。
「唯一生き残るのは最も強い者でも、賢い者でもない、変化できる者である」
古き良き文化は残しつ、我々も新しい常識を柔軟に取り入れていきたいですね。
それではまた明日☆